アクティブファンドはやめとけと言われるのは本当なのでしょうか。
投資信託ランキングにはアクティブファンドもいっぱい入っているのになぜやめとけと言われてしまうのか、証券会社の儲けのからくりと深い闇をご紹介します。
そもそもアクティブファンドって?
アクティブファンドは、市場を上回るリターンを追求するために、ファンドマネジャーが市場の動きを見極め、銘柄を厳選して投資を行います。

プロが株式を選んで運用するタイプです
インデックスファンドって?
一方、インデックスファンドとは、特定の市場指数(例えば、日経平均株価やS&P500)に連動したリターンを獲得することを目指して運用される投資信託です。

調査費用などがないので手数料が安いです
今人気なのはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)愛称オルカンなどです。
アクティブファンドとインデックスファンドの比較表
アクティブファンド | インデックスファンド | |
---|---|---|
運用手法 | 市場を上回るリターンを追求する | 市場平均のリターンを目指す |
手数料 | 高い | 低い |
リスク | 高い | 低い |
管理者 | ファンドマネジャー | ファンドマネジャー不要 |
向いている人 | 投資の専門知識があり、市場を上回るリターンを追求したい人 | 投資の専門知識がなくても、市場平均のリターンを目指したい人 |
特に大きな違いは手数料です。
アクティブファンドの手数料はなぜ高い?
一般的に、アクティブファンドはインデックスファンドよりも高い手数料がかかります。これは、アクティブファンドマネージャーが市場平均を上回るリターンを獲得するために、より多くのリサーチや分析を行う必要があるためです。
しかし、過去の実績では、アクティブファンドがインデックスファンドよりも高いリターンを獲得することはほとんどありません。
なんでアクティブファンドが負けるの?
その理由は、プロであるアクティブファンドマネージャーが市場平均を上回るリターンを獲得することは非常に難しいからです。
市場平均は、すべての投資家が期待収益率を最大化するために行う取引の結果として形成されるため、市場平均を上回るリターンを獲得するには、他の投資家よりも優れた投資判断を行う必要があります。
しかし、これは非常に困難であり、多くのアクティブファンドマネージャーは市場平均に負けています。
そのため、アクティブファンドに投資するよりも、インデックスファンドに投資する方が、低コストで高いリターンを得られる可能性が高いと考えられています。
勝ってるように見えるアクティブファンドもあるけど・・・?
一時的にはインデックスファンドより上回っているものがあったりはしますが、10年から20年という長期的なスパンで見ると、インデックスファンドには勝てないというのが統計的に証明されています。
このようなことは「ウォール街のランダムウォーカー」という名著に書かれています。
Amazonより引用
今調子がいい投資信託ほど、今後が心配
むしろ今調子がいい投資信託ほど来年再来年と、調子が悪くなるというのが、ほとんどのアクティブファンドの行く末です。
アクティブファンドの比較とメリットデメリット
アクティブファンドに投資する前に、インデックスファンドと比較して、アクティブファンドのメリットとデメリットをよく理解することが重要です。
アクティブファンドのメリット
- インデックスファンドよりも高いリターンを獲得できる可能性がある
- 自分の投資方針に合わせて投資先を選ぶことができる
アクティブファンドのデメリット
- インデックスファンドよりも高い手数料がかかる
- 市場平均を上回るリターンを獲得することは難しい
- 投資信託の質はバラバラであり、注意が必要
アクティブ型は手数料が高く、結局インデックス型に手数料分負けてしまう
ダイヤモンドZAIより引用(2023年6月)
上の表がインデックスファンドの信託報酬ランキングです。
だいたい0.1%ほどです。
日本経済新聞より引用
上記のランキングは投資信託の売れ筋ランキングです。
マークをつけたのがアクティブ型ファンドで、右側の方に購入時手数料と実質信託報酬が書かれています。
購入時手数料は投資信託を買った時に支払う手数料です。そして実質信託報酬は1年間投資信託を持っていた時に支払う管理料みたいなものです。
インデックスファンドは購入時手数料0円の物が多い中アクティブファンドは買う時に手数料3%支払わなければいけない上に1年間にかかる手数料も高額です。
100万円をアクティブファンドとインデックスファンドそれぞれ買った手数料
例えば100万円をインデックスファンドとアクティブファンドそれぞれ1年間運用した時の手数料は
- インデックスファンド100万円→手数料約1000円
- アクティブファンド100万円→手数料約5万円(信託報酬2%で計算)
1年目にしてもうこんなに手数料で差が出てきます。
手数料が安ければその分のお金を投資することはできていたということなので圧倒的にアクティブファンドが不利です。
何で手数料の高いアクティブファンドが投資信託ランキングに載ってるの?
証券会社の人が儲かるからっていう理由でどんどん売り込みをかけているからです。
ランキング内には「テクノロジー」とか「ESG」など話題の「なんだかこれからすごく盛り上がりそう」みたいな投資信託の商品が並んでいます。
証券会社側としては、買う時に手数料が取れるし、持っててもらうだけでも信託報酬が取れるのでアクティブファンドはドル箱みたいな感じです。
アクティブファンドを買い替えてもらうことを前提
しかし先ほども述べた通り、アクティブファンドは上がり続けることはなく、インデックスファンドより大抵は成績が劣ります。
なのでお客さんは買い換えを検討します。
それこそが証券会社の狙うところで、買い替えてもらってまた購入時手数料と信託報酬を取ってどんどん儲けるという仕組みです。

お客さんが儲かるかどうかより、証券会社が手数料をどれだけ取れるかというのがポイントですね
運用成績が上がっても下がっても乗り換えさせる
証券会社のセールスの仕方はだいたい2パターンあります。
- 成績が上がった時→「そろそろ利益して次のアクティブファンドに変えましょう」
- 成績が下がった時→「他のファンドに乗り換えましょう」
このように成績が上がっても下がってもお客さんに次のファンドを買わせるように仕向け、証券会社は手数料を稼いでいくという仕組みです。
テーマ型はすでに上がりきったところにいる
そもそも今人気のテーマ型のアクティブファンドは、人気なのでもう株価も一番頂点あたりにあることが多いです。
なので人気だからという理由で買うと高値掴みしてしまう可能性がかなり高いです。
そしてさらに証券会社の人が売り込みをかけてどんどん資金が集まってしまうとすでに高いところをどんどん高く高く買って行ってしまいます。
もうこれからは下がっていく未来しか見えないという状況になります。
買ってはいけないアクティブファンドの見分け方
できたばかりのアクティブファンドは先ほどご紹介した通り、証券会社が手数料を稼ぎたいために作ったものなどなので、おすすめできません。
確認方法は投資信託のページのチャートを見るとすぐにわかります。
このようにチャートが最近から始まっているのが分かります。
手数料が高く、最近できたばかりのアクティブファンドは要注意です。
アクティブファンドは全部ダメなの?
アクティブファンドでもしっかりとした投資哲学を持って運用しているファンドもあります。
おすすめのアクティブファンドは
たとえば、ひふみ投信などが有名で、金融庁の審査が厳しいといわれるつみたてNISAなどにも採用されています。
手数料も比較的安く、口座開設時や購入時なども無料なので、積極的に利益をねらってみたいという方にはおすすめです。
ひふみ投信の口座開設の方法はこちらで図解で詳しく解説しましたのでどうぞ。

インデックスファンドでおすすめは?
金融庁でも言われている通り投資の基本は「長期、分散、積立」を意識することが大事です。
なのでインデックスファンドでもなるべく低コストでなるべく多くの株などを分散させられるインデックスファンドがいいです。
一例として先ほどのランキングの図にもありましたが、以下のような信託報酬が安いものが良いです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 実質信託報酬0.1133
- eMAXIS Slim 米国株S&P500 実質信託報酬0.09372
インデックスファンドを買うならSBI証券がおすすめ
インデックスファンドで資産運用したい場合はSBI証券がおすすめです。非課税制度のNISA口座も作れて、インデックスファンドの取り扱い数も業界ナンバーワンです。
もちろん上記で紹介したインデックスファンドの取り扱いもあります。
SBI証券の口座をまだお持ちでない方はこちらの記事で開設方法を図解で分かりやすく説明しました。

アクティブファンドもインデックスファンドも選ぶのが難しい!というかたは
アクティブファンドもインデックスファンドも色々ありすぎて選ぶのも難しいという方は、ロボットアドバイザーという方法もあります。
ウェルスナビが有名なのですが、2020年頃から登場したフォリオロボプロというロボットアドバイザーの運用成績がすごく良くて、2023年の今のところウェルスナビより成績が上です。
また、この記事でご紹介したアクティブファンドやインデックスファンドよりも成績がいいです。
それでいて手数料も年率1%と抑えつつ、1回入金して設定してしまえばほったらかしにできるので何も考えたくないけど、資産を増やしてみたい初心者の方にはおすすめです。
私も実際に始めたのですが、びっくりするぐらい口座開設や初期設定が簡単なのにじわじわと資産が増えていてアプリを見るのが楽しいです。
フォリオロボプロの口座開設方法はこちらの記事で開設方法を図解で分かりやすく説明しました。

まとめ
アクティブファンドとインデックスファンドは長期的に見るとインデックスファンドの方が成績がいいという統計的なデータが出ています。
低コストのインデックスファンドは手数料も安く、ずっとほったらかしにしても大丈夫という初心者でもなるべく完全な投資方法です。
投資信託選びに迷われた際は是非参考にしてください。
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