金融業界のめちゃくちゃ偉い人の山崎元さんが業界の裏事情を激しくぶっちゃけている本、「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を読んだ感想をご紹介します。
「こんなに言っていいの!?」と衝撃的な上に、読者想いで分かりやすくて山崎元先生のファンになった最初の本です。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」の概要
お金のプロの山崎元先生にお金の素人役の大橋弘祐さんがお金の増やし方の質問に行って色々答えてもらうという対話方式の本です。
専門用語が一切なく、山崎元先生がズバズバ答えて時には笑いを誘いつつ、すらすら読めます。
いろんな金融業界を渡り歩いてきた山崎元先生なのに、「銀行には近づいちゃだめ!」とか「がん保険は入る必要なし!」と言い切っていて、山崎元先生の立場的に大丈夫なのかなとこちらが心配になるほどですが、ちゃんと理由も分かりやすく説明してくれます。
最新版と旧版があります
旧版でも対話形式で十分にわかりやすいのですが、最新版は漫画部分が増えて更に分かりやすくなっています。
基本方針は一緒なので、どちらを読んでも大丈夫ですが、オススメの投資信託の所は更にバージョンアップされた投資商品を、また本書とは違う新しい本で紹介しているので、実際に投資信託選びをする時は山崎元先生が出している最新の情報を確認した方が良いと思います。
著者「山崎元」さんについて
東大卒業後、三菱商事に入りその後数々の大手金融業界にお勤めされて、現在は楽天証券の経済研究所客員研究員さんで、雑誌やテレビなどでもよくお見かけるするすごい方です。
楽天証券のYouTubeなどでもいろんなお話が聞けます。
本書にも書いてありましたが、「金融業界の池上彰さんを毒舌にしたような感じ」というのがぴったりなイメージです。笑
著者「大橋弘祐」さんについて
山崎さんの質問役として登場している大橋さんですが、いろんな本を出版されています。とても分かりやすく、みんなが疑問に思ってるけど、なかなか日常で身近な人には聞きにくいことを聞いてくれていて、非常に読みやすい本に仕上がっていると思います。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を読解するために必要な知識
この「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を理解するために必要な知識はタイトルの通りほぼ必要ありません。
しかし以下のことを調べてから読むと頭に入ってきやすいと思います。
- ざっくりとした家の資産状況
- 入っている保険系
もし自分が入っている保険がどんなのか分かっていなかったら、自分の保険と見比べながら本を読み進めると目から鱗の発見があるかもしれません。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を読んでみた感想
対話方式で本当に分かりやすく、我が家の資産状況を大幅に改善するのに非常に参考になった本です。
実は我が家の固定費の削減節約の考え方のもとは、この本を基本にザクザクと切り込んでいった感じで、年100万円以上節約効果がありました。
何年も前に読んだ本で、その時はほぼ理解できたと思っていても、時間をあけて読むとまた新たな気づきがあって、初心に戻ることができたりとバイブル的な存在です。
一般的に投資の本は超初心者向けと書いていても最後の方には、非常に上級者向けの内容が盛り込んでいて途中で挫折するパターンが多いのですが、この本は最後まで全て参考になる内容です。
山崎さんは非常に偉い人だと思うのですが、とてもフランクに分かりやすく話してくれていて、この本以外もおすすめです。
例えばこんな感じ
質問「投資って、1日中値動きとか見なきゃいけないんですよね?」
山崎元先生の結論「どうせ株価を見たって誰にもわからないからほっとけばいい」
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」より引用
さらに、投資の本ですが、山崎元さんのスタンスとしては「ほったらかし投資もするけれど、自分が一番の資本であり働くことが大事」というのを教えてくれていて、投資だけをすすめるのではなく人生全般の考え方を教えてくれているのがとってもいいと思います。
「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」で学べた点
この「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を読んで以下の点を学ぶことができました。
- 投資信託の仕組み
- 山崎先生おすすめの金融商品
- 医療保険は入る必要はない
- 結局家は買った方がいいの?→若い人は賃貸の方が得策
- もしローンがあるなら早く返す方が良い
- 確定拠出年金はメリットばかり
- 不動産投資はやらない方がいい
- 一番大切なことはちゃんと働くこと
投資信託の仕組み
「投資信託」というワードを聞くだけでややこしくて難しそうというイメージがあったのですが、ちゃんと理解して、手数料を安いところを選べば素人でもできるということが分かりました。
投資信託も本当に色々あり、
- 銀行窓口で売ってる投資信託は買っちゃダメ → ネット証券で買う(楽天証券・SBI証券など)
- 手数料が高い投資信託は買っちゃダメ
というのが分かりました。
山崎元先生の最新ほったらかし投資術の本おすすめの金融商品
知識があまりない人でも可能な金融商品をおすすめしてくれています。
しかしこれはちょっと以前の情報でして、2023年現在はもっと簡単にできる方法をまとめて新たに本にしてます。
「全面改訂 ほったらかし投資術」
という本なのですが、低コストの投資信託を1本て積立投資コツコツ買っていくだけという更に進化した超シンプル投資術なので、そちらの本も合わせて読むといいと思います。
医療保険は入る必要はない
うすうす医療保険は必要ないと思っていたのですが、山崎元先生に不要だとはっきり説明してもらい、夫の高額な大手生命保険会社のセールスレディーから買っていた医療保険を解約したきっかけになりました。
民間の医療保険の中でも特に大手生命会社のセールスレディが売ってくる保険は、その人たちの人件費などが入っているので内容に対してすごく高いです。
しかも夫の場合は親戚のおばちゃんがセールスレディーだったおかげで、「付き合いがあるから」など言って解約してもらうまで大変でした。
おかげで資産も少しずつ溜まってきたので、何かあった際は資産で対応すると決めました。
「がん」になった時はどうする?
もし治療費がすごくかかるような時になっても、「高額療養費制度」があるから大丈夫とあります。
がんでもほとんど保険対象になりますし、もし治療費が高額になっても年収500万程度の人だと高額療養費制度で月8~9万円の支払い上限になるので、大体は大丈夫だそうです。
私が手術した時も医療保険で大した保険金が下りなかった
医療保険は不要だというのは分かっていたのですが、一人目の子供の妊娠出産の時に妊娠中でも入れるというCOOP共済の医療保険を念のために入ったことがあります。
確か月々の掛け金が2000円か4000円ぐらいのもので、妊娠後期ぐらいからだったので3~4ヶ月ぐらい保険のお金を支払いました。(合計数千円程度の支払い)
そうしたらまさかの、出産時に緊急で手術することになり「手術と9日間の入院」になりました。
そこでもらった保険金が15万円ほど。
その時の私の場合は掛け金よりももらったお金がたまたま上回ったのですが、安い保険とはいえ、「手術と9日間の入院」という人生でなかなかないぐらいのことをしてこれしかもらえないの?と実感し本当に貯金した方がよっぽどましと実感した出来事でした。
結局家は買った方がいいの?→若い人は賃貸の方が得策
持ち家か賃貸か問題はいたるところで永遠のテーマみたいに語られていますが、山崎元先生はまだ生活が流動的な、引っ越しもありえるような若い人だったら賃貸の方がいいのではと教えてくれています。
もし家のローンがあるなら早く返す方が良い
うちの場合は持ち家でもうすでにローンがあるのですが、ローンは早く返した方がいいそうです。
ローンを引き伸ばして投資をするよりも早くローンを返した方が、手数料などを総合的に考えるとお得だそうです。
確定拠出年金はメリットばかり
確定拠出年金・idecoとも呼ばれていて、すごくややこしそうですが、税金がお得になりメリットばかりと書かれています。
ちなみにNISAとも併用できます。
60歳まで出せないと言うのが引っかかっていたのですが、よく考えてみたらうちの場合、そんなに遠くない将来なのかもと思い、始めてみようかなと思いました。
不動産投資はやらない方がいい
不動産投資はとにかく手数料が高いのでやらない方がいいそうです。
また、日本はどんどん人口が減少しており不動産の需要も減っていくので、不動産を持つということは大変だそうです。
一番大切なことはちゃんと働くこと
投資の本は投資方法ばかりというのが多いと思うのですが、人生の一番大切なことをはっきり教えてくれていて、大変ためになりました。
本を読んだあとの数年後の我が家
「難しいことは分かりませんが、お金の増やし方を教えてください!」を読んだ後、いろいろ我が家の家計を見直し、年100万円以上の節約ができて更に数百万以上の投資効果が出たと思います。
私が行った固定費の見直し方法などはこちらの記事にまとめています。
保険など見直し、これならできるという範囲を手数料が安い投資信託にコツコツ投資し、かなり資産が増えました。
金融マンや保険屋、更には詐欺師が営業を仕掛けてきても払いのけることができるようになりました。
まとめ
お金のプロの山崎元先生が、読んでいるこちらがハラハラするぐらいぶっちゃけながら的確に、素人でも可能なお金の増やし方を教えてくれていて、いつ何度読み返してもとても有益な本です。
おすすめの投資信託の商品だけは、アップデートしていて「ほったらかし投資術」という新しい本の方が参考になるかもしれません。
しかし基本の考え方は普遍で、もし投資信託をやらなくても、どんな人にでも人生設計で参考になるいい本だと思います。
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